Project #4

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Project #4

駅前が変わる。
街が変わっていく。

広島駅南口開発プロジェクト

広島駅周辺の再開発にあわせて、広島東郵便局跡地もまた開発が進んでいます。建設を予定しているのは、駐車場や商業施設などが併設された地上19階建の賃貸オフィスビル。2022年秋頃の完成を目指して今まさにプロジェクトが進行中。広島駅を中心としたまちづくりにおいて、本プロジェクトがどんな役割を果たすのか。開発に携わるメンバーに話を聞きました。

イメージ図(完成予想)
イメージ図(完成後の風景)

広島のまちの変化を捉え、未来を考える。

オフィスビルをつくることになった背景を教えてください。

三宅広島駅周辺は、商業施設やオフィスビルが集中している街の中心市街地から徒歩で20分ほど離れたエリアに位置しています。そのため、駅、駅周辺を利用するのは、通勤や通学などで電車を利用する人がほとんど。そんな広島駅周辺を都心にしていこうとする動きが2010年代中盤から始まり、このプロジェクトの検討が開始されました。

園田南北自由通路という大きなコンコースも開通し、駅の新幹線口がリニューアルするなど、広島駅自体も新しくなったほか、周辺の再開発も進むなどエリアのポテンシャル自体が上がっていたタイミング。街全体が変わろうとしている最中に、私たちも途中から加わるような形だったと思います。

三宅まちづくりの観点で考えた時に、駅前の一等地に果たしてどんな建物があるといいか。様々な用途を考えるなかで、広島駅の南口にこれまでなかったもの、あると便利になるもの、という発想から賃貸のオフィスビルをつくることになったわけです。オフィス機能であれば、広島市が進めるコンパクトシティの形成に貢献できるであろうという読みもありました。

園田日本郵政グループは、これまでも地域とのつながりや地域の活性化を意識した開発を行っていますが、今回のプロジェクトも広島駅周辺のまちづくりに連動したプロジェクト。自分たちの仕事の意義を改めて感じるものだったと思います。

薄井日本郵政グループの一員としてまちづくりの一翼を担っているという意識を強く持つことができますよね。

三宅実は私、広島出身なんです。広島市は、平和記念公園や原爆ドームのある場所であり、国内のみならず世界中の人が訪れるところです。世界から見られる街として、まちづくりに対して地元からの期待も高い。地域のまちづくり協議会との連携も大切にしながら、地域と一体となってプロジェクトを推進しています。

イメージ図(完成後の風景)

快適をつくる、地道な取り組み。

オフィスビルをつくる上で、大切にしていることはなんですか。

薄井内装コンセプトを考えたり、机や椅子などのインテリアを選んだりというのは、ご入居されるテナント様に一存されています。オフィスフロアにおいて、私たちが提供できるのは、あくまでも「空間」だけ。だからこそ、基礎的なところを作り込んだものにしたいと考えています。たとえば、階高をしっかり取って、空間を大きく使えるようにするとか、室内環境を自動的に快適にするスマートな空調システムを導入するとか、目立たないが重要なところをしっかりと作り込んで、物件の価値を高めていけたらと思います。

園田働く人にとって心地いい空間かどうか。それが大きなポイントですよね。

三宅今回のオフィスビルはなるべく空間を広く使えるような設計がなされている。ビルそのもののデザイン性を重視して、柱を増やしたり床面積を削ったりするのではなく、オフィスで長い時間を過ごす方のことを一番に考える。設計ひとつとっても、働く方への配慮というものが、ちゃんと伝わるビルにしたいと考えています。

薄井オフィスワーカーに快適にビルを利用してもらうための施策として、DXの推進、DXの実現といったワードは、日々の業務でもよく出てきますね。例を挙げるなら、ビルの入館証を各々のカードではなくスマートフォンに集約したり、生体認証にしたり。また、空調機器も在室人数に応じて自動で換気量を調整するといったより快適で性能の高いものを採用しています。

気づかれない仕事こそ、いい仕事。

DXで今後実現しようとしていることを教えてください。

薄井空間づくりは、使う人にとって快適であることが大前提です。最新の機能を盛りだくさんにして目立ったところで、使いにくければ意味がない。それよりも、気づかないうちに便利で快適になっていることが大切です。入館証がICカードからスマートフォンに変わり、持ちものが減る。食堂の混雑状況を可視化して密にならないようにする。そういったさりげないうちに便利で快適になっている世界をDXで実現していきたいですね。

園田そういう目には見えない快適さや気づかない便利さを支えるものもDXですよね。たとえば最近、リモートワークが普及しましたが、そういった働き方の変化を支えるのもDX推進のひとつ。オンライン会議を導入することや、社内でしか閲覧できなかった資料を、セキュリティを確保しながら外部から閲覧可能にすること。パソコンや資料は持ち出せるようにしながらも、外部に流出してはいけない情報を守るシステムを考えること。見えないけれどもそこには、実に多くのアイデアや技術がある。

薄井ビルの運営に関してもDXを導入することで、これまで人がチェックしていた施設内の様子を自動でモニタリングしたり、メンテナンスの必要があれば自動でアラートを出したりと、自動化できるところがたくさんあるでしょう。今挙げたのはあくまでも一例で、この場所を利用するお客さまに対して、どんなことが提供できるか、日々模索しているところです。

園田DXと聞くと、最先端の技術を駆使する華やかなイメージを持つかもしれませんが、実際のところは、非常に地味で、地道な取り組みの連続です。そもそも、不動産開発というこの仕事自体も、実際は交渉や調整といった泥臭い仕事を積み重ねていくことのほうが多いですね。

開発以前の「広島東郵便局」

薄井一見、カッコいい仕事のように思われがちですが、実際に私たちが取り組んでいることは、建物の基礎的なところ。他から気づかれない、目立たないところにこそ手を抜かず、力を注ぐ。むしろ、私たちの仕事は、誰かに気づかれない方がいいのかもしれない。

園田そうなんです。「このビルの空調いいな」とわざわざ注目する人なんてめったにいない。なぜかわからないけれど、オフィスに来るとなんだか仕事が捗る。そんなふうに感じていただくことが大事なんです。

薄井DXを導入にするにしても、どんなシステムを使おう、どんな技術を入れようといった考え方が先行してはいけません。私たちがつくるのは、人に合わせた空間です。生産性の上がる空間って、どんな空間だろう。仕事の合間にリフレッシュするとき、何があったら嬉しいだろう。そうやって、ビルで働く人の姿をいつも想像しています。

三宅DXを取り入れながら、働く人にとっていい建物をつくるだけでなく、地域に根づいて、広島の街全体に貢献していくところまでが私たちの仕事。そういったところを見据えて、プロジェクトに取り組んでいきたいですね。